ウェットキャットフードをあげてしまうとドライキャットフードを食べなくなるのか
猫にウェットキャットフードをあげてから、ドライキャットフードを食べないことは、ありませんか?もしかしたら、その原因はキャットフードだけではないかもしれません。
そこで今回は、猫にウェットキャットフードをあげてしまうとドライキャットフードを食べなくなるのか、ご紹介をします。
ウェットキャットフードをあげても、ドライキャットフードは食べます
ウェットキャットフードは、ドライキャットフードよりも嗜好性が高く、猫にとってご馳走のようなフードです。そのため、普段からドライキャットフードを食べていた猫に与えると、ウェットキャットフードに夢中になってしまう子がいます。
その結果、ドライキャットフードを食べなくなった、と判断する飼い主さんもいらっしゃいます。
しかし、ウェットキャットフードだけを主食として与えていると、栄養補給が乏しくなる可能性があります。
総合栄養食であれば栄養不足の心配はありませんが、ウェットキャットフードに多い一般食の場合、栄養素に偏りがあるので、1日に必要な栄養素をバランス良く摂取することができません。
また、成猫のうちから軟らかいウェットキャットフードばかり食べていると、顎の力が弱まったり、歯周病になるリスクも高くなります。
そのため、ウェットキャットフードに夢中になっている猫には、ドライキャットフードを混ぜてバランスの良い食事を与えるようにしてください。
また、主食をドライフードのみに戻したい場合は、1ヵ月間かけて、ウェットキャットフードの量を徐々に減らしてください。
最初は、猫が食事に違和感を示し、食べなかったり、ドライキャットフードを避けて食べることもあります。
根負けせずに、時間をかけて与えれば、ドライキャットフードを食べるようになります。
ここまで手を加えても、猫がドライキャットフードを食べない場合、病気の疑いがあります。
猫がドライキャットフードを食べない原因
猫がドライキャットフードを食べない原因は、上で紹介したようなわがまま一つではありません。以下では、猫がドライキャットフードを食べない原因別に、対処法をご紹介します。
心当たりがある原因は、是非、改善を検討して下さい。
体調が悪い
猫は体調が悪いと、食事をしなくなるので、キャットフードを食べない場合は、体調の変化を観察して下さい。嘔吐や下痢など、不調が見られたら病気のサインかもしれません。
もともと猫は嘔吐や下痢を頻繁にする傾向がありますが、長く続いていたり、普段と様子がおかしいようであれば直ちに動物病院へ連れて行きましょう。
環境の変化
ドライキャットフードを食べないだけでなく、トイレを失敗したり、いつもと違う場所で爪とぎをしたら、環境の変化によるストレスが考えられます。猫は家に付くといわれる程、環境の変化に弱い生き物です。
引越し、出産、入院など、家庭で大きな変化が起きたときは要注意です。
改善するためには、ケージやハウスを用意し、猫が安心して過ごせる場所を整えてあげましょう。
猫は風通しの良く、暖かい場所を好むため、窓辺などに居場所を用意すると喜びます。
また、猫が食事をする様子がみられない場合には、一般食(嗜好性を重視したフード)のウェットキャットフードで娯楽を与え、リフレッシュをさせるのも良いでしょう。
味や匂いが劣化
ドライキャットフードは、開封から1ヵ月以内に食べきるのが理想的です。それは、フードの匂いが薄くなったり、品質そのものが劣化するためです。
もし、ウェットキャットフードをあげた後、ドライキャットフードを食べなくなったのなら、今まで食べていたドライキャットフードの品質が劣化している可能性がかなり高いです。
新しいキャットフードを与えれば、再び食べ始めます。
味に飽きた
猫はグルメな動物です。毎回、同じものばかりを食べていたら飽きます。
飽きた食生活の中、ウェットキャットフードが食事として出されれば、当然、猫はドライキャットフードを食べなくなります。
そのため、別のドライキャットフードを与えれば、再び、ドライキャットフードを食べるようになる猫がいます。
また、今まで食べていたドライキャットフードを使い切りたい場合は、ドライキャットフードの上に、ウェットキャットフードをかけてあげれば食べるようになります。
但し、ウェットキャットフードを加えている分、摂取カロリーが増えるので、ドライキャットフードの量は少なくしましょう。
猫の気分
しかし、猫は気分屋なので食事を食べないことが結構あります。フードの催促をされ、飼い主さんが与えても、気に入らないと食べないことも珍しくありません。
健康な成猫であれば、ワガママを聞き入れず、まずは我慢をさせるのも良いでしょう。
但し、離乳期の子猫や老猫の場合、栄養失調になる可能性もあるので、無理をさせてはいけません。
食欲増進に効果的なウェットキャットフードを上手く使って猫に食べさせる工夫をしてください。
ドライキャットフードはウェットキャットフードに比べ、美味しくないので、どうしても好みが出ます。
しかし、ドライキャットフードを全く食べなくなることはありません。
食事を24時間以上していなければ、病気の疑い
ウェットキャットフードだけでも食べているのであれば、重く考える必要はありません。ですが、猫が24時間以上食事をしていなければ、病気を疑って下さい。
猫が病気により食事を摂らなくなるのは、その病気がかなり進行している証拠です。
特に、猫が発症し易い病気の一つに、腎不全があります。
食欲不振や吐き戻しなどの症状がみられ、その時点では約7割が進行していると、獣医師は判断します。
また、歯周病や口内トラブルにより、ドライフードを噛むと歯が痛むため、食べていないことが考えられます。
歯周病は気づかすに放っておくと他の病気を誘発するので、猫の口内を見て歯周病の可能性がある場合には、動物病院へ連れて行きましょう。
健康な猫は24時間以上、食事を我慢することはないので、病気による食欲不振のサインは、24時間といわれています。
ウェットキャットフードから、ドライキャットフードへ切り替える際は、24時間を目安にし、その時間を超えても何も食べない場合は病気かもしれません。
人間の場合、健康に良くないと分かっていても、美味しいものやカロリーが高いものを食べてしまう時もあるでしょう。
ドライキャットフードを嫌い、ウェットキャットフードを好む猫は、それと同じの場合が多いです。
猫が好んで食べるからといって、ウェットキャットフードばかりを与えていると、肥満や病気を招く原因になります。
ウェットキャットフードは、あくまで食卓に花を添えるものとして与えましょう。